第441話 #タケミカヅチ #経津主 #台与 #鹿島神宮 #香取神宮
タケミカヅチ(建甕槌)はタケミナカタ(建御名方)を諏訪に追いやって、国譲りの交渉に成功したはずです。ということは建御雷神(タケミカヅチ)は、大和朝廷(邪馬台国)のトップになったはずです。しかし、その後タケミカヅチは記紀では活躍がなく消えてしまいます。
古事記では国譲りの交渉に成功したのは建御雷神(タケミカヅチ)とされていますが、日本書紀ではこの場面に主に活躍するのが経津主神で、武甕槌神(タケミカヅチ)が脇役となっています。
丸山二郎氏は建御雷神と経津主神をヤマト王権の発展と拡大に重要な役割を持った物部氏が奉斎していた神々とし、鹿島神宮と香取神宮は朝廷の祭祀を司る中臣氏と関係する以前に物部氏が東国へ進出した際に成立したものとしています。
タケミカヅチが台与(トヨ)だとすれば、国譲りの後、記紀からタケミカヅチが消えたとい疑問は解決します。タケミカヅチ=台与は、ヤマトタケルとなって経津主神=ウツシコオ(内色許男命)=スサノオとともに東国へ向かったのです。
◎藤原不比等・記紀の作者は、日本の天皇家が「男系天皇」を継続してきたとしたいことから、「天皇家は万世一系」とするためにトヨ=豊受姫が13歳の少女ではまずかったのです。
宝賀寿男氏は、建御雷神は最初から中臣氏(山祇族)の氏神であるとしています。建御雷神は天児屋命の父・興台産霊命(こごと・むすひ・の・みこと)と同一神であり、物部氏が奉斎した剣神たる経津主神と、中臣氏が奉斎した雷神たる武甕槌神とは別の神としています。この興台産霊命とは台与(トヨ)の事と思われます。
勘注系図の飯片隅命が記される十二世孫には「亦云、倭建命」とこの世代或いは建飯片隅命がヤマトタケル尊(倭建命)の一人だと示しています。海部氏勘注系図の解説6 日子坐王と大田々根子命の世代と八咫烏の一族。 – 古代史考証 神武天皇と卑弥呼の時代 著者 佐藤洋太 (kodaishikoushou.com)
※勘注系図を要約すると建飯片隅命=建甕槌命(タケミカヅチ)=(建)飯片隅命=倭建命(ヤマトタケル)=台与(トヨ)です。参照:ヤマトタケルは台与
ウツシコオは但馬・亀岡の開発を行い孝霊天皇(=孝元)=饒速日の宰相となります。実力をつけたウツシコオ(内色許男命)=スサノオは孝霊天皇=饒速日を殺害します。と書きました。この事件に対する反発勢力を鎮圧するために、ウツシコオ(内色許男命)=スサノオは台与とともに日本各地を平定して回ります。これが日本武尊(倭建命:ヤマトタケル)の伝説となったのです。
◎鹿島神宮と香取神宮
鹿島神宮と香取神宮は距離も近く、良く並び称されています。これには二社のご祭神が関係しています。日本国内には数多くの神社がありますが、その中でも格式の高い神社で「神宮」と呼ばれるものがあり、日本国内においても最強のパワースポットでもあります。
明治以前に「神宮」の称号を与えられていたのは伊勢、香取、鹿島のみだった 程、格式の高い神社です。お互い近い距離にある2つの神社がなぜ格式が高いのでしょう。
鹿島神宮のご祭神は武甕槌大神、香取神宮のご祭神は経津主大神ですが、 いずれも日本神話で国譲りの伝説 で、 天照大神に遣われて大国主命に国を譲ってもらえるよう交渉に行った神様 で 、いずれも武神 としてあがめられてきました。
鹿島神宮と香取神宮は利根川を挟んで相対する場所に鎮座 しています。この地は 古代の頃、交通の要衝であり、蝦夷との争いの最前線であった場所に、朝廷が日本屈指の武神である二神を東方の守りとなるように、鹿島神宮、香取神宮に鎮座させた と伝えられています。
・香取神宮のカトリは「楫取 = かじ(舵)取り」という古名から、古くは航行を掌る神として祀られたという見方もあります。ウツシコオの幼名はヒコサチ(ヒコユキ)でもともとは熊野水軍です。船の操作にも長けていたほずです。参照:ヒコサチ:忌部氏(彦幸)~和歌山・名草
・「鹿島」は「狭島」と同義とみられます。「建甕槌」は、常陸国鹿島の神と同名で、「蠅伊呂泥:ハエイロネ」「蠅伊呂杼:ハエイロド」系譜の「彦狭島」の「狭島」が「鹿島」です。参照:第371話:彦狭島命~吉備児島 第372話:建日方別:彦狭嶋命
鹿島神宮の武甕槌大神=台与と香取神宮の経津主大神=ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)。これらの二人を一つの神社で合祀するには、この時点でもすでに 日本にとってあまりにも大きな存在だったからです。
関連項目:タケミカヅチはウツシコオ!!
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
※これまでの記事はこちらです。
<目次>
ヤチマタヒコ・ヤチマタヒメ《八衢比古・八衢比売》 | 名古屋神社ガイド (jinja.nagoya)
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
<台与シリーズ>
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