第395話~天日鷲命はウツシコオ
天日鷲神(あめのひわしのかみ)は、阿波国を開拓し、穀麻を植えて紡績の業を創始した阿波(あわ)の忌部氏(いんべし)の祖神とされています。麻植神(おえのかみ)、忌部神(いんべのかみ)とも呼ばれ、また高魂命または神魂命の裔神の天日鷲翔矢命(あめのひわしかけるやのみこと)ともされています。
神話で知られているのは天照大神が天岩戸に入ったとき、岩戸の前で神々の踊りが始まり、天日鷲神が弦楽器を奏でると、弦の先に鷲が止まりました。多くの神々が、これは世の中を明るくする吉祥(きっしょう)を表す鳥といって喜ばれ、この神の名として鷲の字を加えて、天日鷲命とされたといいます。後に平田篤胤は、神武天皇の戦の勝利に貢献した鳥と同一だと言及しています。すなわち八咫烏です。
八咫烏は、日本書紀では、神武東征の場面で、金鵄(金色のトビ)となりが長髄彦との戦いで神武天皇を助けたともされています。天日鷲神の別名は天加奈止美命(あめのかなとみ)で金鵄(かなとび)に通じることから、天日鷲神は、鴨建角身命と同一視されています。
鴨建角身命はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)です。
第274話:八咫烏もウツシコオ 第280話:建角身命もウツシコオ
天日鷲命の孫の阿波忌部を率いて肥沃な土地を求め、阿波国に遣わして穀・麻種を植え、その郡の名は麻殖となり、続いて更に肥沃な土地を求めて阿波忌部を分けて東国に率いて行き、麻・穀を播き殖え、良い麻が生育した国は総国と言われ、穀の木の生育したところをは結城郡と言われ、阿波忌部が住んだところは安房郡と言われました。
天日鷲翔矢命の孫とされる布都奴志乃命は安房・阿波等の忌部の祖とされています。
布都奴志乃命は経津主神に比定されています。
布都奴志乃命は、剣の名前でもあり、神武天皇が、熊野で手こずっていた神武天皇を助けています。
「毒気(鉱山の鉱毒か?)によって、神武も全軍も気を失うか力が萎えきってしまったが、高倉下(たかくらじ)が献上した剣を持ち寄ると天皇は目をさまし、剣を振るうまでもなくおのずと熊野の悪神たちをことごとく切り伏せることができた。建御雷は「かつて使用した自分の剣をさずければ事は成る」と言い、神武のところへ運んで貢がせたのだという。その剣は布都御魂(ふつのみたま)のほか、佐士布都神(さじふつのかみ)、甕布都神(みかふつのかみ)の別名でも呼ばれている(石上神宮のご神体)。」参照:経津主神は剣!
天日鷲命は忌部一族を率いて肥沃な土地を求め、阿波国に行ったとされています。
このことは、ヒコサチ(ヒコユキ)=ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)
が、紀州から三島に移ったのち四国に領土を拡大したことを意味しています。
阿波に行った伊勢津彦として瀬戸内海を制覇し、吉備では彦狭島となります。
孝霊天皇クーデター事件では、「上代日本正史」の著者 原田常治氏は、ウツシコオが蜂起したため、孝霊天皇は阿波(四国)に逃れたとされておられますが、これは孝霊天皇=ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)が、単に阿波に行っただけのことと思われます。
天日鷲神は第390話で登場した建葉槌命の父とされています。建葉槌命は天照大神を天の岩戸から誘い出すために、文布(あや)を織ったとされています。
古語拾遺によると、天日鷲神は太玉命に従う四柱の神のうちの1柱で、天照大神が天岩戸に隠れた際に、穀(カジノキ:楮の一種)・木綿などを植えて白和幣(にきて)を作ったとされています。そのため、天日鷲神は紡績業・製紙業の神でもあります。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
※これまでの記事はこちらです。
<目次>
「磐井の乱」を考える -- 『日本書紀』記事と『筑後国風土記』の新解釈 野田利郎 (furutasigaku.jp)
wwr2.ucom.ne.jp/hetoyc15/keijiban/sasbe1.htm
<これまでウツシコオであることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第380話:猿田彦は異国人 第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第334話: 大彦は、五十猛! 第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏 (
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第254話:興玉命も内色許男命 第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命
天日鷲命は、、、
天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
<邪馬台国の新常識>
ウガヤフキアエズのミコト
邪馬台国の誕生
徐福伝説と「呉の勝」
日向は大阪府守口市
櫛名田比売2~八雲は守口市
ウツシコオの名前についての弁明
多氏と長脛彦
饒速日と長脛彦
<河川は古代の高速道路>
市寸島比売は厳島!~広島・三島 )
真舌媛は、宗像三女神!~三島(茨木市)
全ての道は三島に通じる。
<欠史八代の天皇の正体>
素戔嗚(スサノオ)は、孝霊天皇
丹・朱を求めた天皇たち
<大彦>
大国主は、大彦
大彦
大彦は、高倉下~新潟県西蒲原郡弥彦村
大彦の北陸道遠征
大彦~メスリ山古墳: 桜井市
大彦は、綏靖天皇~タケハニヤスの乱4
大国主は、大彦 ~出雲は三島
<卑弥呼>
卑弥呼は名草トベ~和歌山市
卑弥呼は萬幡豊秋津師比売
<ウツシコオ(内色許男命)=大綜麻杵(オオヘソキ)>
ウツシコオは難升米ではなかった?
ウツシコオは魏志倭人伝に登場する難升米
八咫烏の真実~ウツシコオ陰謀の始まり
<饒速日>
饒速日は大阪府茨木市出身
星の降る町~速玉は饒速日
伊都国 一大率は五十猛(饒速日)
孝元天皇は五十猛!~椿井大塚山古墳
五十猛の九州征圧
神功皇后と五十猛
饒速日が死んだ!~ウツシコオの陰謀
孝元天皇と家族たち