第60話
音に聞く 高師(たかし)の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ
祐子内親王家紀伊(72番) 『金葉集』
高石市は古代から結構名の知られた場所だったようです。高師の浜は、高級リゾート地です。
昨日このプログを見た高石市の友人から連絡があり、近所の田んぼから銅鏡が出土したを知っているかというのです。調べて見ると和泉黄金塚古墳(大阪府和泉市上代町)のことだとわかりました。当時17歳の少年だった森浩一氏(のちの同志社大学文学部教授)が同古墳の荒廃に気付いたのをきっかけとして末永雅雄とともに応急調査したそうです。中央槨の棺外から出土した画文帯四神四獣鏡には、景初三年(239年)の銘がありました。239年は卑弥呼が親魏倭王の称号を受けた年です。卑弥呼の別荘があったもしれません。一瞬、卑弥呼が水着で波と戯れている姿を想像してしまいました。
そういえば、大伴氏も、高石にいたことを思い出しました。万葉集でも大伴の御津(難波津)の浜、大伴の高師の浜と詠われています。大伴氏が、この地にいたことは、天皇クラスの人がこの地にいたことが考えられます。大伴氏は天皇の親衛隊です。
高石(高師小僧)と関係があるのではないかと思われる人物を探ってみました。
安寧天皇(3代天皇)の妃は渟名底仲媛命です。
渟名底仲媛命(ぬなそこなかつひめ)この名前は「茅渟の海」を連想させます。
その子である懿徳天皇(4代天皇)の皇子に、血沼之別(チヌノワケ別名は多芸志比古命)という人物がいます。血沼とは、高師小僧の高石、このことから安寧・懿徳の親族が高石市にいたと推定できます。
最初、高石に来たのが神武だとしたら、高師小僧の採掘を息子のタギシミミ(手研耳命)に任せるでしょう。チヌノワケ別名は多芸志比古命(タギシヒコ)はタギシミミとよく似ています。
高石の権利者の娘の渟名底仲媛命を政略結婚で高槻に連れて行ったという筋書きが考えられます。高槻は、ミマキ国(大和:邪馬台国)です。大伴氏も本来は高槻にで任務についていたはずです。
そして安寧天皇の本来の后は、阿久斗比売(アクトヒメ)です。
アクトは高槻の町の中を南北に流れる芥川(アクタ川)に由来すると思われます。
私は高校が高槻なので、芥川商店街にはよく行きました。
音に聞く 高師(たかし)の浜の あだ波、、、
「噂に高い、高師(たかし)の浜にむなしく寄せ返す波にはかからないようにしておきましょう。袖が濡れては大変ですからね。」(浮気者だと噂に高い、あなたの言葉なぞ、心にかけずにおきましょう。後で涙にくれて袖を濡らしてはいけませんから)
今回は、検証が浅いのは認めます。私の説を信じて、周りの者に言いふらすと笑いものにされて涙を流すかもしれませんよ。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。
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