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衣通姫(そとおりひめ)

更新日:11月7日

第398話


衣通姫(そとおりひめ)は、その美しさが衣を通して輝くことからこの名の由来となっています。


記紀の間で衣通姫の設定が異なっています。

古事記では、允恭天皇皇女の軽大郎女の別名とし、同母兄である軽太子かるのひつぎのみこと情を通じるタブーを犯します。それが原因で允恭天皇崩御後、軽太子は群臣に背かれて失脚、伊予へ流刑となり、衣通姫もそれを追って伊予に赴き、再会を果たした二人は心中します(衣通姫伝説)。


日本書紀では、允恭天皇の皇后忍坂大中姫の実妹・弟姫(おとひめ)とされ、允恭天皇に寵愛された妃とされています。近江坂田(現在の滋賀県米原市)に住んでいた衣通姫へ允恭天皇が差し向けた中臣烏賊津に対して、実姉が皇后であることを理由に入内を固辞したが、入内するまで退かないと烏賊津が7日間も庭に平伏したため、入内することとなりました。


中臣烏賊津は仲哀天皇、神功皇后時代の人物ですが、中臣烏賊津使主は時代の異なる允恭天皇の舎人として登場します。参照:第263話:中臣氏~中臣烏賊津

つまり上記の話は二つとも作り話です。中臣烏賊津もウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王です。


そして衣通姫は、和歌の名人です。紀伊で信仰されていた玉津島姫と同一視され、和歌三神の一柱であるとされています。現在では和歌山県和歌山市にある玉津島神社に稚日女尊、神功皇后と共に祭られています。


玉津島は古くは「玉出島」とも称されていました。玉手は磯城津彦玉手看天皇(しきつひこたまてみのすめらみこ)=安寧天皇のことです。安寧天皇もウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王です。参照:第194話:安寧天皇はウツシコオ? 第195話:安寧天皇は河内青玉繋!?


玉出の古名を勝間(こつま)と言います。勝間とは本居宣長の著作の名前で知られる玉勝間(たまかつま)と同じ意味(籠、かごめかごめ、船、網など)で、古代海浜であった当地の歴史的な名前です。ウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王は海神族です。

第314話: 海人族~ワタツミ  

海神族の祖である阿曇磯良は天児屋根命で、天児屋根命は中臣烏賊津です。


衣通姫の作った歌は多数残っています。


故後亦 不堪戀慕而 追往時 歌曰

岐美賀由岐。 氣那賀久那理奴。

夜麻多豆能。 牟加閇袁由加牟。

麻都爾波麻多士。〈此云山多豆者。 是今造木者也〉


かれ後にまた 戀しさに堪えかねて 追ひいでましし時、お歌いになりました歌、

君が行き おいで遊ばしてから 長くなりぬ。

山たづの ニワトコの木のように、お迎えに參りましよう。

お待ちしてはおりますまい。ここに山たづといへるは、今の造木なり


この歌は、来ない人を待つ歌ですが、一人寝や愛の歌は柿本人麻呂の象徴的歌風とされ、万葉冒頭は人麻呂が支配する巻です。衣通姫の作った歌と柿本人麻呂の内実は同一といわれています。参照:古事記 衣通王(衣通姫)の歌~原文対訳 - 古典の改め (jimdofree.com)

 参照:第377話:猿丸幻想(2)~柿本人麻呂

  

河内の茅渟宮(ちぬのみや:大阪府泉佐野市)へ衣通郎姫は移り住んだとされていますが、茅渟(血沼)」は神武東征ゆかりの地であす。神武天皇の東征の途中、白肩津にて天皇の軍が登美毘古と戦った時、神武天皇の兄の五瀬命が敵の矢を受けて手を負傷した。この手の傷を洗った場所が「血沼海」であり、このために「血沼海」と名付けられたと古事記は伝えています。神武天皇もウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王です。がモデルとして創作された人物です。


衣通姫は卑弥呼であるという記事を書くつもりでいたのですが、衣通姫はウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王という内容になってしまいました。


衣通姫が卑弥呼=ウツシコメとするなら、、、


「美しさが衣を通して輝く」というのは衣を着ていないのと同じことになります。

衣通姫のヘソもホトも外から衣を通して見えていたことになります。

市杵島姫命姫=マシタ姫(孝元天皇后)の別名は姫(ホソ)です。

「ホソ」とはへそのことです。臍(ほそ)「へそ」を意味します。この漢字は、上部に「自(みずから)」、下部に「至(いたる)」という漢字が組み合わさった形で構成されています。その意味は、自分自身の中心に至ることを表しています。

天のウズメもヘソやホトを露わにしています。

天鈿女命(アメノウズメ)も市杵島姫命姫=細姫(くわし姫)も卑弥呼=ウツシコメです。


和歌山県和歌山市にある玉津島神社に稚日女尊、神功皇后、衣通姫の三柱も卑弥呼=ウツシコメですから、和歌が上手かったのは、ウツシコオではなく、卑弥呼=ウツシコメだったのでしょう。



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<追記> この記事を書いてから魏志倭人伝に登場する台与(豊)に注目するようになりました。どうやら、衣通姫(そとおりひめ)は台与だと思うに至りました。


台与についての下記のように記事を書いています。



※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 

※これまでの記事はこちらです。


<目次>





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2 Comments

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Aug 03
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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Aug 02
Rated 5 out of 5 stars.

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


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