第75話
高千穂は、聖地です。邪馬台国九州説者の、、、
「邇邇藝命は高天原を離れ、天の浮橋から浮島に立ち、筑紫の日向の高千穂の久士布流多気くじふるたけに天降った。」とあることから、邪馬台国は九州だとする根拠になっています。
日向の高千穂にある高千穂神社では、三毛入野を祀っています。三毛入野は神武(創作された神武)の兄の一人です。いつも参考にさせてもらっている上垣内先生によると三毛入野は周防(山口県)の周防国熊毛郡の地方豪族です。かつて周防から自然銅が豊富に出ていました。熊毛郡の柳井市の茶臼山古墳からは、直径44.8センチの大型の単頭双胴怪獣鏡が出土しています。三毛入野もやはり鉱山の経営者だと思われます。
そして高千穂の麓に流れている川の名前が五ヶ瀬川(ごかせ)です。神武の長男は五瀬命で高千穂付近の豪族であったと思われます。高千穂では錫が産出します。上垣内先生は宮崎市内にある生目古墳群(四世紀初頭)を築いた日向の鉱山王が五瀬命であったと考えておられます。宮崎県の高鍋町から以前このブログで書いた「景初四年の盤龍鏡」が出土しています。
五瀬命(彦五瀬命)は、五ヶ瀬川を下った所にある延岡から豊予海峡(速吹の瀬戸)を経て、筑前の岡田に移動したと思われます。岡田は、四世紀末の応神天皇の時代に三角縁神獣鏡が大量に作られた所で、それによって錫の需要が激増しています。
三毛入野は熊野に進んで行くときに暴風に遭い、「母も叔母も海神であるのに、どうして我々は波によって進軍を阻まれなければならないのか」と言って、波頭を踏み、常世に行ったとされています。
五瀬命は紀ノ國(木の国)の男之水門に着いた所で、戦闘で射られた傷が悪化し紀国竈山で亡くなり、竈山に墓が築かれたという。『古事記』では紀国男之水門で亡くなったとされています。
三毛入野と五瀬命の物語は、応神朝に大和朝廷の神話として付け加えられたのです。
三毛入野と五瀬命はともに木の国(和歌山)で亡くなっています。その頃木の国にいたと思われるスサノオ(神武?)と五十猛彦(ニギハヤヒ)と衝突し、追い払われたのではないでしょうか。
天尊降臨や神武東征の話は、邪馬台国とは何の関係もありません。
{参考文献} 謎の四世紀 上垣内憲一
※これまでの記事はこちらです。このプログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。
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