第100話~太玉命
五伴緒(いつとものお)は、天孫降臨の際に高皇産霊尊の意向によって、もしくは天照大御神の神勅を受けて葦原の中津国を治めるために、高天原から筑紫の日向の襲の高千穂峰へ天降あまくだった際に高皇産霊尊に随伴したグループです。邇邇藝命は天照大御神から授かった三種の神器をたずさえ、天香語山命、天鈿売命、太玉命、天児屋命、石凝姥命(いしこりどめのみこと)を連れていたとされています。
高皇産霊尊、天照大御神はウツシコオ、ウツシコメの弟姉です。二人は、紀ノ國(木の国)の名草から阿波(徳島県の鳴門市)を経て、ミマキ国の内里に移住したと思われます。
忌部の祖とされる天道根命は、紀伊続風土記所載の「国造家譜」によると、日前大神と国懸大神(紀伊国造が奉斎する和歌山県和歌山市秋月鎮座の日前宮の祭神)の降臨に随従して以後両大神に仕え、後に神武天皇の東征に際して両大神の神体である日像鏡と日矛の2種の神宝を奉戴して紀伊国名草郡に到来しとあります。天道根命は太玉命です。
さらに伊国造系図によれば、天道根命は天照大神の天岩戸隠れに際して石凝姥命によって鋳造された日像鏡と日矛の2種の神宝を高天原の神々から託され、高天原においてこれを天照大神の「前霊(さきのみたま)」として奉斎していたとされています。天照(アマテラス=卑弥呼)が天岩戸に籠ったとき、岩戸の前で裸で踊ったのが天鈿売命で、卑弥呼がそっと外をのぞいた時、その姿を映した鏡を作ったのが石凝姥命、姿を現した卑弥呼の手をつかんで引っ張り出したのが太玉命です。そしてこの計画を立案したのが高皇産(タカミムスビ=ウツシコオ)です。
この記述により、五伴緒にうち、太玉命と石凝姥命(いしこりどめのみこと:女神)の二人は、和歌山県の名草と関係があると思われ、天皇家の三種の神器にも関連のあることが示唆されます。
さらに五伴緒のメンバーである天香語山命、天鈿売命も名草と深く関係していると思われますは、詳しくは後日。
五伴緒の「緒(お)」とは、元来一つに纏まったものの意味でグループのことです。以前、五伴緒のことを物部軍団の家老といったことがありますが、どうもウツシコメ(卑弥呼)のお付き(側近)だと思われます。
※これまでの記事はこちらです。このプログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。
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