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ちはやふる天児屋命は長髄彦~添御県坐神社

更新日:10月4日

第444話 #長髄彦を祭る神社 #天児屋命 #武乳速之命 #添御県坐神


中臣氏(藤原氏)の祖である天児屋命は長脛彦であると言えば、疑問に思われる方は多いでしょう。


長髄彦(ナガスネヒコ)を祀る神社が生駒山の東山麓の鳥見の丘(奈良県奈良市三碓)にあります。添御県坐神社(そうの・みあがた・にいます)は、延喜式神名帳に「大社」として掲載される極めて格式の高い古社です。祭神である武乳速之命(たけちはやのみこと)は、長髄彦と言われ地元では皇統だと伝承されています。


武乳速命(たけちはやのみこと)の別名が天児屋命であることはウイキペディアにも書いてあります。天児屋命 - Wikipedia つまり武乳速之命=天児屋命=長髄彦というわけです。


私はすでに第349話:天児屋命はウツシコオ!で中臣氏(藤原氏)の祖である天児屋命はウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることを述べています。そして第291話:多氏と長脛彦多氏と長脛彦  第213話:長脛彦の物語では長脛彦はウツシコオであることを示唆しています。


この添御県坐神社は江戸時代には牛頭天王社と称されていたそうです。牛頭天王とはスサノオのことです。江戸期から明治にかけて編纂された神社に関する資料の多くは「式内社の添御縣坐神社は三碓村にあって、今は天王と称する」としています。つまりこの添御縣坐神社はもともと素戔嗚(スサノオ)を祭っていたことになります。このことによっても武乳速之命=天児屋命=長脛彦=素戔嗚(スサノオ)であることが確認できます。


牛頭天王社の時代では、武乳速之命は牛頭天王の子「八王子」の名で祀られていたといいます。つまり武乳速之命=天児屋命=長脛彦=素戔嗚(スサノオ)というわけです。このブログでは既にスサノオはウツシコオであるとしています。参照:スサノオはウツシコオ~玉櫛・天王  第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?  第325話:天之日矛はウツシコオ


饒速日尊(ニギハヤヒ)と政略結婚したの長髄彦尊の妹は三炊屋媛(御炊屋媛=推古天皇と言いますが別名は鳥見屋媛です。古代氏族系譜集成には「飛鳥大神之女登美夜毘売:あすかのおおかみのむすめとみやひめ」と記されます。これは丹後宮津藩主本荘氏の系譜:本荘家譜から引いていると言います。鳥見屋媛の父は「飛鳥大神」と系譜は記しますので鳥見屋媛の兄は、長髄彦尊=飛鳥大神と分かります。鳥見はトミ(富)で多氏であることを示しています。

多氏(おおし)は、「太」「大」「意富」「飯」「於保」とも記されます。参照:第225話:摂津富田~登美の里


飛鳥を冠する神社と言えば飛鳥坐神社(あすかにいますじんじゃ)ですが、祭神は事代主です。とすれば、長髄彦尊は、長髄彦尊=事代主神(飛鳥大神)になります。 参照:第275話:事代主もウツシコオ


ホツマツタヱ(秀真伝)に登場する武乳遺命は、「ナガスネ撃てば、逃げ行くを追ひて河内に とどまりて大和の層富(地名:曽布:現在の生駒郡)に 防がしむ」とあり、ナガスネの反乱の時、大和の層富(添)にナガスネ軍の動きを防いだとあります。武乳遺命=武乳速之命=天児屋命=長脛彦ですから、長脛彦が長脛彦を防いだことになり、矛盾していますが、矛盾しているのは記紀・ホツマツタヱです。


長脛彦は天皇だという説も有ります。佐藤陽太氏は、神武天皇より前に大和国には饒速日尊が、それよりも前に長髄彦が君臨していて、それは天皇だったとされておられます。

長髄彦(天皇)―饒速日尊(子孫が崇神天皇)―神武天皇


「ちはやふる」とは、荒々しくふるまうことを意味する「いちはやぶ」という動詞から出た言葉と言われています。時代別国語大辞典 上代編(三省堂、上代語辞典編集委員会 編集、1985年)では、「勢いある。強暴な。あらあらしい」とあります。ふつう天児屋命は神事を司っていた人物と思われていますが、そうではなく武人であったことが伺えます。


関連項目:長脛彦の物語


                         ※これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>





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5 Comments

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Sep 18
Rated 5 out of 5 stars.

県名の「茨城」は、現在は「いばらき」と読まれる。大阪府茨木市も同じく「いばらき」であるが、どちらも同様にしばしば「いばらぎ」と誤読されがちである[4]。一方、同じく県名に「城」が含まれる宮城県においては、連濁により濁音となる点が本県と異なる[注釈 2]。歴史的な読みとしては、前身の茨城郡について『和名抄』では「牟波良岐」[5]、『常陸国風土記』の天保10年(1839年)刊本では「うばらき」と読み仮名が振られる[3]。現在の読み「いばらき」は、この「うばらき」が転訛したものになる。

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Sep 18
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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Sep 17
Rated 5 out of 5 stars.

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


第374話:牛鹿臣はウツシコオ!   第371話:彦狭島命~吉備児島

第372話:建日方別:彦狭嶋命  第369話:神武西征~健磐龍命

第365話:君が代(2):君はウツシコオ   第363話:彦はすべて、ウツシコオ

第324話:武内宿禰はウツシコオ!!  第325話:天之日矛はウツシコオ

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第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?

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