第449話~道真と長屋王
#菅原道真 #長屋王 #邪馬台国 #スサノオ #天神
天神といえば、誰しもが菅原道真と思っているようですが、実は本当の天神は道真ではありません。
私は天神とは、天之御中主神(あめのみなかぬし)、高御産巣日神(たかみむすび)、神産巣日神(かみむすび)、すなわちウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)のことだと思います。
で、何でそれが菅原道真に代わったかというと、もともと学者である道真はとても頭が良くその頭の良さが生前は僻みや妬みを買うきっかけになり、濡れ衣を着せられたといわれています。道真が亡くなってから、朝廷にはいくつもの怪異が襲いかかります。
天変地異が起こり、ライバルだった藤原時平、さらに当時の天皇家や政府要人たちが次々に亡くなります。天皇が政務を行っていた清涼殿では、雷が落ちるという事件がありました。
これが道真の祟りである思った藤原一族が道真を天神として祭ったということなのです。
これと同じような話があります。長屋王は菅原道真よるも前の710年頃の大和朝廷で政界の重鎮となっていましたが、対立する藤原四兄弟の陰謀に引っ掛かり自殺してしまいます。729年の長屋王の変です。その後、天変地異がしばしば起こり、天皇は自身の不徳を嘆き、詔勅を頻発するようになった。大宰府で発生した天然痘が拡大し、都に猛威をふるい、房前、麻呂、武智麻呂、宇合の4兄弟が相次いで病死してしまいます。これは長屋王を自殺に追い込んだ祟りだ噂されたといいます。
この時は長屋王の遺児であるこの5人を一挙に4階も位階が進められ、また長屋王に対する罪滅ぼしのために、光明皇后の発願による天平8年の一切経の書写事業をおこない、光明皇后は、一時期、旧長屋王宅に住んだことが、当時の人々が長屋王の霊を鎮めるために行った政策であろうとされているくらいで、道真のように神として祭るというようなことはしていません。
なぜ菅原道真だけが神として祭られるようになったかというと、道真は野見宿禰の子孫であるからです。野見宿禰はスサノオは天手力男神だからです。参照:第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
正暦4年(993年)、菅原為理が太宰府に下向して菅原道真の墓に参拝し、贈左大臣正一位の詔を伝え、菅公の御霊代と菅公自筆の自画像を奉じての帰途、高槻に達した時に急に牛車が動かなくなりました。為理は、「この地の山上には菅公の祖先である野見宿禰の祖廟がある。牛車が動かないのも理由があることだ。山上に自画像を奉安して祀るのが良い」として道真を祀ったのが上宮天満宮(大阪府高槻市天神)の始まりです。道真を祀った社としては太宰府天満宮に次いで日本で2番目に古いものです。高槻は倭国です。倭(やまと)は高槻市、葛城は交野市
当時の人は、菅原道真が天神であるウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)の子孫であることを知っていたのでしょう。
930年、清涼殿に雷が落ち、政府要人数人が亡くなり怪我人が多数でました。藤原清貫(ふじわらのきよつら)は、大宰府に左遷された道真を監視していたそうです。雷に胸を焼かれて死んだそうです。清涼殿落雷事件のあと、当時の天皇である醍醐天皇は凄惨な現場に居合わせたショックからか、3ヵ月後に崩御しました。
※雷と牛(=角)はスサノオのキーワード
雷はイカヅチで中臣烏賊津 (第263話)のイカに通じます。
上賀茂神社は賀茂別雷神社といい、祭神は賀茂別雷命です。雷はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)のキーワードの一つです。参照:第388話:スサノオのキーワードは角と竹と、、
そして天神さまから、牛を思い浮かべる方もおられます。それは、道真が牛と縁があったと伝わっているからです。牛は道真公の使いとされ、天神さまを祀る神社では牛の像がよく見られます。牛=角もウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)のキーワードの一つです。スサノオは牛頭天王です。参照:スサノオのキーワードは角と竹と、、
タケツノミの角(ツノ)はツヌガ=アメノヒボコ=牛頭天王(スサノオ)に通じます。
参照:建角身命もウツシコオ
※これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>
『北野天神縁起絵巻』に描かれた、清涼殿落雷事件
『日本書紀』では両道入姫命、『古事記』では石衝毘売命(いはつくびめ)と表記される。同母兄に磐衝別命がいる。
そして天神さまから、牛を思い浮かべる人がいるはず。それは、道真が牛と縁があったと伝わっているからです。
ちなみに道真さんは901年に左遷、その2年後の903年に亡くなっています。
906年、藤原定国(ふじわらのさだくに)、左遷のきっかけを作った人、享年41
908年、藤原菅根(ふじわらのすがね)、左遷のきっかけを作った人、落雷で享年53
909年、藤原時平(ふじわらのときひら)、道真左遷の首謀者、享年39歳
913年、源光(みなもとのひかる)、道真後任のポジションの人、鷹狩りの最中に沼にはまって行方不明、享年69歳
923年、保明親王(やすあきらしんのう)、時平の甥、享年21
925年、慶頼王(よしよりおう/やすよりおう)、保明親王の息子、わずか5歳
930年、清涼殿落雷事件で、政府要人数人が亡くなりケガ人多数。
この事件で亡くなった中に藤原清貫(ふじわらのきよつら)がいます。この人は、時平の命令で大宰府に左遷された道真を監視していたそうです。雷に胸を焼かれていたというから恐ろしい。
けっこうな被害者ですね。親王までいることから次は天皇じゃないかなんて噂もされていたことでしょう。しかも祟りはこれだけではなく、疫病や日照りも続いたのでさぞ怖かったと思います。
清涼殿落雷事件のあと、当時の天皇である醍醐天皇は凄惨な現場に居合わせたショックからか、3ヵ月後に崩御しました。
さぁ大変、これは道真の祟りに違いないと、都では大騒ぎになったのです。
朝廷は祟りを鎮めるため、濡れ衣を晴らして位を与えました。そして清涼殿での落雷から雷神(天神)と結びつけられて、全国に天神信仰が広がっていったのです。
もともと頭が良かったことで、学問の神さまとしての要素も加わります。
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
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