第78話
エビス(大阪では戎、東京では恵比寿)は七福神の中では、唯一日本の神です。大国さんは、ヒンドゥー教のシヴァ神の化身であるマハーカーラです。“マハー”は大“カーラ”黒(暗黒、闇黒)を意味するので偉大なる暗黒(闇黒)の神『大黒天』で外国の神です。
大黒と恵比寿は一緒に祀られることが多いので、親子とされるようになりました。大黒は大国主を連想させ、エビスは大国主の子供であることから、いつしかエビス=事代主になってしまいました。
”えべっさん”で知られる、兵庫県の西宮神社の社伝では、祭神の蛭児命は伊弉諾岐命と伊弉諾美命との間に生まれた最初の子であるとされてます。しかし生まれた子は不具であったため葦の舟に入れて流されてしまいました。その後の蛭児命がどうなったかは記紀には書かれていませんが、西宮神社の社伝では、蛭児命は現在の神戸沖に漂着し、「夷三郎殿」と称されて海を司る神として祀られたという。
海から来るものは、何であれありがたいものとされ、烏帽子えぼしをかぶり狩衣・指貫を着用し、釣竿を持ち鯛を抱えた、福々しい恰幅のよい男性の姿で表現されます。
エビスは、外から来たもの(自分たちとは違うもの)ということで、蝦夷(エミシ)と同じ意味です。長脛彦は蝦夷であったとする研究者も多くいます。関西では、縄文人と弥生人が仲良く暮らしていたようなのです。
神戸市西区玉津田中遺跡 171号地点からは、弥生の初め 縄文人と弥生人が 一緒に同じ集落で暮らしていた証拠が発見されました。縄文を示す土偶・石棒・石包丁と弥生の土器が同じ弥生の地層から出土したのです。
なお、えびす信仰が生まれる以前から事代主神を祀っていた神社で、後にえびすを祀ったものも多数あります。
事代主(三島の溝杭)は、五十鈴姫の父親とされていますが、五十鈴姫は、御牧姫(ミ・マキ姫)で大彦(大国主)の子というのが私の説です。
※これまでの記事はこちらです。このプログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。
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