第305話~隼人族2
隼人は、南九州の民族だと思われています。しかし、どうやらそうではないようなのです。
熊本県域や宮崎県域、南西諸島の人々が隼人とされた例もまた史料上ひとつも確認されておらず、鹿児島県本土域においても住民が隼人とはされていなかったようなのです。
集団名としての隼人区分は阿多(薩摩)隼人・大隅隼人のみとされています。
・上記2区分の隼人以外にも「日向隼人」や「多褹隼人」「甑隼人」という隼人集団が存在するように解説される場合があります。しかし、これらは史料にみえる隼人の個人名を集団名と誤認したことや、地域名称の変更に伴う集団呼称の変更を考慮せずに引用したことなど、史料を読み違えたことで生じた誤りであり、集団名としての隼人区分は阿多(薩摩)隼人と大隅隼人のみとされています。
・日向隼人は、日向国の隼人ですが、続日本紀710年(和銅3年)条に1度だけ記述される用例で、その内容も「曾君細麻呂」ら大隅地域を基盤とする隼人についてであるため、大隅隼人と同義です。
・多褹(たね)隼人は、種子島(多禰島)と屋久島(掖玖島)に居住した住民で、702年(大宝2年)には多褹に対して征討軍を派遣して鎮圧する事態になりましたが、「多褹」や「益救(掖玖)」の語はみえるものの「多褹隼人」との記述は史料上存在しません。
隼人の考古学
1960-90年代は弥生・古墳時代の考古資料を直接、隼人と結び付けて論じられていたが、1990年代以降は文献と考古資料の安易な結びつけや、飛鳥・奈良時代の「隼人」の概念を古墳時代や弥生時代にまで波及させる考え方について疑問や批判が強まり、2000年代以降の考古学・文献史学からは有力な学説と見なされていません。
なお、隼人が文献上多く登場してくる7世紀後半 - 8世紀代の墓の遺構については、現地九州南部ではほとんど検出されておらず、確実に「隼人の墓」と位置づけられる墓制は、現状ではありません。
・森浩一氏も『古代史を解く『鍵』』(pp.190-191)で当論文から内陸隼人を縄文系に近く、沿岸隼人を渡来系ではと解しています。
・原口耕一郎は、9世紀初頭以降、南九州の住民を「隼人」と呼称する例は、史料上ひとつもみられなくなることが確認されています。よって南九州の人々が隼人と呼ばれたのはわずか120年間ほどのことにすぎないことが指摘されています。
・隼人とは、文化的・人種的に独立した固有の民族集団ではなく、7世紀末 - 8世紀当時の律令政府が、律令体制導入の過程で大陸から取り入れた華夷思想に基づいて、古墳時代後期以来、地域的独自性が強く、班田制などの導入が未施行である薩摩・大隅地域の人々を、律令体制外の辺境民(化外の民)として「設定」し、朝貢させる形をとらせた、政治的に創出された「疑似民族集団」と捉える意見があります。
疑似民族集団とはでっち上げられた民族集団ということです。
集団名としての隼人区分は阿多(薩摩)隼人・大隅隼人のみとされています。が、しかし私は、この阿多(薩摩)隼人・大隅隼人も作られた集団だと思っています。作られたということは、どういうことかというと、隼人も出雲と同じだということです。
詳細は次号で、、
{参考文献}ウイキペディア 隼人 - Wikipedia
次回 隼人族3)阿多隼人(薩摩隼人)に続く
前回 隼人族1)隼人族は呉の勝
隼人4)大隅隼人は京都府京田辺市
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
※これまでの記事はこちらです。
ヤマトタケルの熊襲討伐
569-0088 高槻市天王町
〒 567-0876 茨木市天王
天王の集落 - ひとやすみできるまち京田辺 (kankou-kyotanabe.jp)
大住 〒610-0343
<邪馬台国の新常識>
ウガヤフキアエズのミコト
邪馬台国の誕生
徐福伝説と「呉の勝」
日向は大阪府守口市
櫛名田比売2~八雲は守口市
ウツシコオの名前についての弁明
多氏と長脛彦
饒速日と長脛彦
<河川は古代の高速道路>
市寸島比売は厳島!~広島・三島 )
真舌媛は、宗像三女神!~三島(茨木市)
全ての道は三島に通じる。
木津川は高速道路 ~山城
<欠史八代の天皇の正体>
素戔嗚(スサノオ)は、孝霊天皇
丹・朱を求めた天皇たち
<出雲シリーズ>
狗奴國は、出雲、実は三島?
出雲大神宮と出雲大社 ~亀岡、島根
根の国 ~島根、鳥取
大国主は、大彦
出雲神話の真実
投馬国は但馬、但馬は丹波、丹波は出雲
<タケハニヤスの乱>
:タケハニヤスの乱1
:タケハニヤスの乱2 ~阿太(奈良県五條市)
:タケハニヤスの乱3 ~小人国
:タケハニヤスの乱4~大彦は、綏靖天皇
:タケハニヤスの乱最終章