第82話 ~大国主の住所発見!
枚方(邪馬台国)から奈良県に通じる道は、岩船街道と呼ばれています。国道168号線です。枚方から交野に向けて天の川を遡ると、岩船神社が現れます。自然・巨石信仰・天都神の降臨の歴史を物語るお宮です。創祀の由来は、御祭神饒速日命が天照大御神の詔により天孫降臨された記念の地で古典では「河内国河上哮ヶ峯」と呼ばれています。
ここで、また宗像三女神が登場します。今回取り上げたいのは、高津姫です。別名は多岐津比売命、湍津姫命
前回で多紀理毘売命(タキリビメ)は御保津姫(ミホツ姫)であることを述べました。
3人目の多岐都比売命(タキツヒメ)は高津姫(コウズ姫)は、天の川の守り神だったのではないかと私は考えています。
①多紀理毘売命(たぎりびめ の みこと、日本書紀では田心姫命、播磨国風土記では奥津嶋比売命)は、保津川の守り神。玉櫛姫 亀岡→三島ルート
②市寸島比売命/狭依毘売命(中津宮)はマシタ姫(味舌姫)で三島→河内湖→奈良盆地湖→田原本町の黒田宮→鍵・唐古遺跡ルート
③多岐都比売命(辺津宮)は、天の川→岩船神社から陸路で黒田宮→鍵・唐古遺跡ルートです。途中には、長脛彦が討ち取られた日下(日ノ本)や、饒速日を祀る石切神社があります。
高津姫は、海部氏勘注系図では神屋多底姫命と表記されています。「神屋」を神の籠る屋で「神殿」、「楯」を「立てられたもの」で神殿を守るために立てられた「垣」と解し、名義は「神の籠る家屋の防壁の女性」と考えられ、また系譜の関係から、神殿(神屋楯比売命)に託宣の神(事代主神)が籠ると考えられています。
高津姫(コウズ姫)が、天の川の守り神だとすることを証明する神社はありません。ただ交野市には郡津(コウズ)という地名があります。天の川のほとりです。その場所が高津(コウズ)姫のゆかりの地ではないかと勝手に考えています。天の川のほとりに大きな神殿(神宮)があったのかもしれません。遺跡としては、近くに神宮寺遺跡があり、縄文時代の住居跡遺跡で、この遺跡から出土した特徴的な押型文土器は、神宮寺式土器と呼ばれ、近畿地方を中心に各地の遺跡で同様の土器が出土しています。
郡津(コウズ)の近く交野市北部の倉治(くらじ) は河内国 交野郡は饒速日の拠点の一つで肩野(交野)物部の根拠地です。卑弥呼(饒速日后)の住む枚方市中宮山戸町にも歩いて行ける距離です。物部守屋が蘇我馬子・聖徳太子に滅ぼされた後、交野物部はすたれてしまいます。その後(今から1600年ほど前:饒速日一族がいたのはそれよりももっと前)に機織りの技術をもった漢人庄員(しょういん)が一族をひきいて帰化して住み着いたそうです。その時に高津姫の痕跡も消えてしまったのかもしれません。
倉治と言えば、高倉下(高は尊称あるいは高津の高)即ち、大彦=大国主の別名です。大彦(大国主)はここに住んでいたと思われます。〒576-0051
高津姫、高倉下、高照姫、高日子根、高天原はいずれも交野市です。
なお、高津姫もミホツ姫と同様に大国主神の妻とされています。事代主の母は、古事記では神屋楯比売命、先代旧事本紀では高津比売命とあります。大国主は多岐都比古命とも呼ばれています。
宗像三女神のうち、多紀理毘売命は、玉櫛姫で住所は茨木市〒567-0895、市寸島比売命はマシタ姫(味舌姫)で摂津市〒566-0022、多岐都比売命は〒576-0053です。
タギツ姫とタギリ姫は、古事記、日本書紀とも混乱して記述しています。私もだいぶ混乱しました。
<補足説明>
宗像三女神は、天照(ウツシコメ)とスサノオ(?)の子とされている。
・沖津宮の「田心姫神(タゴリヒメ)」多岐都比売命(タキツヒメ)は高津姫(コウズ姫)
・中津宮の「湍津姫神(タギツヒメ)」保津川の守り神。ミホツ姫、玉櫛姫
・辺津宮の「市杵島姫神(イチキシマヒメ)」味舌姫
<交野市>
・倉治に住んでいるのは、大彦(高倉治)、ウマシマジ(弟クラジ:母はミカシキ姫)
孝元天皇(饒速日)の長男:大彦(大国主:高倉下:兄クラジ)の母はウツシコメとされていますが、本当は母親は、刺国若比売(大国主の母)
・郡津に住んでいるのは、は高津姫(神屋楯比売命)で大彦(大国主)との子が事代主
<茨木市>
ミホツ姫、玉櫛姫はウツシコメの子、大彦と間にミマキ姫(五十鈴姫)ができる。
<摂津市> 味舌姫は、孝霊天皇(スサノオ)の后で、孝元天皇(饒速日)の母
※このプログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。
※これまでの記事はこちらです。
岩船神社
<河川は古代の高速道路>
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投馬国は但馬、但馬は丹波、丹波は出雲 (hidemaru3375.com)
<タケハニヤスの乱>
:タケハニヤスの乱1
:タケハニヤスの乱2 ~阿太(奈良県五條市)
:タケハニヤスの乱3 ~小人国
:タケハニヤスの乱4~大彦は、綏靖天皇
:タケハニヤスの乱最終章
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なお島根県松江市にある美保神社で三穂津姫命を祀っていますが、これは間違いです。
ミホツ姫はミ・ホツ姫です。ミホ・ツとしてしまうから美保になってしまったのです。
『出雲国風土記』には、大穴持命(大国主神)と奴奈宣波比売命(奴奈川姫命)の間に生まれた「御穂須須美命」が美保郷に坐すとの記述があり、元々の祭神は御穂須須美命のみであったのが、記紀神話の影響により事代主神と三穂津姫命とされたものと見られます。これも後付けの理屈です。