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松浦佐用姫は邪馬台国の台与

  • tootake
  • 10月18日
  • 読了時間: 6分

更新日:3 日前


第839話


松浦佐用姫(まつらさよひめ、まつうらさよひめ)は、現在の唐津市厳木町にいたとされる豪族の娘とされています。佐用姫(さよひめ)とも呼ばれ、弁財天*のモデルと言われています。


万葉集には、松浦佐用姫の歌群が収められており、そのうちの「遠つ人松浦佐用姫」にはじまる題詞の序文にこの伝説のあらましが記述されています。


大伴狭手彦の妾(つま)で、その朝鮮遠征(6世紀)を鏡山から領巾(ひれ)を振って見送り、悲痛に別れを惜しんだとされ、そのとき登攀していた山が領巾麾之嶺(ひれふりのみね)と呼ばれるようになりました。


肥前国風土記では弟日姫子(おとひひめこ)*と呼ばれており、夫そっくりに化身した者(正体は大蛇)が夜あらわるようになったと書かれています。

この「弟日(おとひ)」の「弟」というのは「若い、ういういしい」から形成される語意とされる一方で、「年下の者」の意があるとも考察されています。

*第501話:乙姫・弟姫・弟彦・乙彦は台与としています。


・佐用姫(小夜姫)の伝説は、「壺坂物語」や「ちくふしまのほんし」(竹生島の本地)などの題名で残っています。その内容~「さよひめ」は、開幕の舞台を大和国の壺坂に移し、そこに住む「松浦長者*」こと京極殿が夫婦して長谷寺の観音に祈願し、一女さよ姫をもうける。しかし長者の死後に一家はおちぶれ、父の供養の費用を工面するため、さよひめは自ら奥州の「ごんがの大夫」に身売りするという、孝女譚となる。ところが大夫は自分の娘が蛇神の生贄に捧げられる身代わりにとさよ姫を買い受けたのであった。しかしこれに甘んじた姫が法華経を唱えると蛇は元の美女の姿に戻り、姫は生贄となることなく無事に返される。

というものです。

第796話:壺阪寺と台与では、「壺阪寺には、もうひとつの壺坂霊験記として、親孝行の姫が大蛇とともに昇天するさよ姫伝説も伝承されています。賛用都日賣命(さよつひめ)は、松浦佐用姫(まつらさよひめ)=台与と思われます。」と書きました。


・「さよひめ」はまた、近江国竹生島に弁財天が祀られることとなった縁起を語る「本地もの」の側面も兼ね備えているとの説もあります。~ 小林 (2006), pp. 52, 77, 83.

第705話:竹生島神社・宝厳寺 ~琵琶湖では、市杵島姫命は弁才天として祀られています。弁才天はアメノウズメ=台与です。としました。


・陸奥国南部安達郡片平村(福島県中通)の近辺に伝承があり、富豪の娘が「浅香の沼」(安積沼:あさかぬま)の人身御供にされそうになったところ、孤児のさよという娘が身代わりに立ち、しかしその娘が礼金で観音像を供養すると、沼の蛇は得脱して、生贄のしきたりは止んだと伝わっています。


・佐用姫の佐用とは、第535話:佐比の岡~兵庫県太子町で書いたように太子町佐用岡(さよおか)のことです。この地は聖徳太子=台与とゆかりの深いところです。「讃容(さよ)」は、神の行為と季節(五月夜)に由来しています。


このようにさよ姫(佐用姫、小夜姫)の伝説が各地で見られます。台与は日本各地を回ったことは、このブログで書いてきました。


前回:アテルイ(2):角塚古墳では、「この当地は高山掃部という長者*がおり、その妻は強欲であったがために大蛇に変身した。大蛇は農民を苦しめ、里人は松浦の国から小夜姫という娘を買って生け贄として差し出すことにした。大蛇が現れた時、小夜姫がお経を読み経文を投げつけると、大蛇は元の長者の妻に戻ったといい、大蛇の角を埋めたところがこの角塚古墳であるという。」

この伝説にも、小夜姫(さよ姫)が登場することから、角塚古墳と台与の関係が考えられ、前回では次のように書きました。

・土蜘蛛は、元々日本にいた人々=縄文人で、ウツシコオ(内色許男命)と台与などの渡来系民族=弥生人によって取り込まれて、秦氏の行う土木工事の労働者になったのです。土蜘蛛が各地で退治されるのはヤマトにとりこまれたということです。

・土蜘蛛は台与が生きていたころは、各地の河川の洪水を防ぐための工事を行いました。

そうした土木工事の技術を覚えた土蜘蛛は、日本各地で前方後円墳を作るために動員されたのです。この私の説を裏付けのが、角塚古墳古墳につたわる松浦の姫の伝説です。

農民を苦しめる大蛇とは、河川の反乱のことです。~第412話:ヤマタノオロチは淀川~茨田堤2


伝説に出てくる蛇は、河川のことです。これらの伝説で登場する蛇、観音、台与のキーワードです。蛇は河川で、観音は台与です。~第628話:観音菩薩と台与(1)~大聖観音寺  


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<蛇足の追記>

・松浦長者とは、ウツシコオです。鴨王=弟磯城:オトシキ=ウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王は、饒速日七世孫の大賈布(大売布;饒速日七世孫)とされています。出典:師木県主 – 國學院大學 古典文化学事業 (kokugakuin.ac.jp)

大賈(たいこ)とは「大商人、富裕な商人、豪商」という意味です。

つまり、秦大津父は大商人、富裕な商人、豪商であることから、ウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王です。第471話:秦大津父と平原広沢

高山掃部という長者もウツシコオでしょう。

佐賀県唐津市にある衣干山は、鏡山から飛び込んで川に入った佐用姫が衣を干して乾かしたことが名前の由来となっています。この歌は、持統天皇の歌

「春過ぎて 夏来たるらし 白たへの 衣干したり 天香具山」を思わせます。

持統天皇は台与です。~第588話:持統天皇(第41代)~高天原は交野市  


これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。

※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。

 ~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。

神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、

アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)

聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)

※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。

※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>




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2件のコメント

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tootake
10月17日
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tootake
10月17日
5つ星のうち5と評価されています。

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


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