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彦狭知(ヒコサチ)の物語2~珍彦(ウズヒコ)

tootake

更新日:2月12日

第590話 #彦狭知(ヒコサチ) # 珍彦(ウズヒコ) #邪馬台国 #莵道彦(うじひこ)


和歌山県和歌山市に宇治藪下(うじ・やぶした)という地名があります。〒 640-8071


和名類聚抄では、紀伊国名草郡に忌部郷(いんべ)が見え、和歌山県和歌山市鳴神の鳴神社付近のこととされています。祖神は彦狭知命(さちひこ)です。

紀伊忌部は紀伊国名草郡御木郷・麁香郷で、古語拾遺では「御木」は木を採る忌部、「麁香」は殿を造る忌部がいたことによるとされています。

歴代紀伊国造を見てみると、天道根命(あめのみちねのみこと)*下記大名草比古命、宇遅比古命うじひこ)の名前がみられます。


天道根命は、先代旧事本紀;天神本紀によれば高天原から葦原中国へ降臨する事となった饒速日(にぎはやひ)の護衛として付き従った32神のひとりです。

第335話では天道根命は道祖神=ウツシコオとしています。

大名草彦は彦狭知(ヒコサチ)の父親です。前回では、彦狭知命の父の手置帆負神としていました。つまり手置帆負神=大名草彦ということになります。


大名草彦(大名草比古:おおなぐさひこ)は紀伊国第五代国造で、紀氏の祖先とされています。第318話:空海のルーツは内色許男命! では、空海が高野山造営にあたって、空海が協力要請の手紙を送った手紙の中に大名草彦があることを紹介しました。

「私(空海)の先祖太遣馬宿禰は、あなたの国(紀伊国)の祖である大名草彦の分かれであります。」と高野雑筆集には書いてあります。


莵道彦(うじひこ:日本書紀)または、古事記に木国造の祖 宇豆比古(うづひこ)と見え、景行紀三年条には紀直の遠祖 菟道彦(うぢひこ)と見ゆとあります。


珍彦(うづひこ:椎根津彦:槁根津日子)は、明石海峡での呼び名です。宇豆比古は、紀ノ國(木の国)名草での呼び名です。椎根津彦(しいねつひこ、日本書紀)、槁根津日子(さおねつひこ、古事記)とも呼ばれていました。神武東征の際の水先人です。


莵道彦(うじひこ)のウジは、ウツシコオ(内色許男命)の内(うち)でもあります。


景行紀三年条には紀直の遠祖 菟道彦(うぢひこ)と見ゆ。珍彦(うずひこ)のうずはウツの転訛で、内、打は、氏、宇治、宇智、宇遅、及び渦、珍、宇豆、宇都、宇津に同じとあります。


しかし、冒頭で宇治藪下という地名が和歌山市にあることから、莵道彦(うじひこ)のうじは、この宇治藪下の地名からきているのだと思われます。


和歌山県和歌山市は名草です。大名草彦が彦狭知命(さちひこ)の父であるならば、彦狭知命(さちひこ)=ウツシコオ(内色許男命)=珍彦は名草(和歌山和歌山市)の出身であると思われます。~第322話:大名草彦と菟道彦(うじひこ)


<まとめ>

・彦狭知命は、珍彦(うづひこ)と同一人物と思われます。珍彦は、椎根津彦:槁根津日子(しいつねひこ)、槁根津日子(さおねつひこ)とも呼ばれていました。神武東征の際の水先人です。


天道根命は、紀伊続風土記所載の「国造家譜」によると、日前大神と国懸大神(紀伊国造が奉斎する和歌山県和歌山市秋月鎮座の日前宮の祭神)の降臨に随従して以後両大神に仕え、後に神武天皇の東征に際して両大神の神体である日像鏡と日矛の2種の神宝を奉戴して紀伊国名草郡に到来し、即位後の天皇によって論功行賞として紀伊国を授かるとともに国造に任じられ、以来その子孫が国造職を襲うとともに日前宮を奉斎し続けることとなったとの由来を記しています。


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<追記>


・珍彦は古事記では宇豆比古(うずひこ)と記されており、宇豆比古の妹である山下影日売比古布都押之信命との間に建内宿禰を産んだとされています。建内宿禰は武内宿祢でウツシコオです。~第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 


・伊都郡天野荘丹生の家譜では莵道彦(うじひこ)の子が豊耳命(等與美身命)とされています。

豊耳命は台与(豊)であり聖徳太子のことです。~第537話:神八耳命は台与(豊)



※これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、高槻、枚方、交野です。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)、卑弥呼、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>






 
 
 

4 Comments

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Feb 10
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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Feb 10
Rated 5 out of 5 stars.

大阿牟太祝が児は兄 えつ 地 ち 、次に弟 おと 地 つち 、次に阿牟田刀自なり。

次に最 おほえ 兄に坐 いま す宇 う 遅 ぢ 比 ひ 古 この 命 みこと の別 わけ の豊耳命

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Feb 10
Rated 5 out of 5 stars.

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


第374話:牛鹿臣はウツシコオ!   第371話:彦狭島命~吉備児島

第372話:建日方別:彦狭嶋命  第369話:神武西征~健磐龍命

第365話:君が代(2):君はウツシコオ   第363話:彦はすべて、ウツシコオ

第324話:武内宿禰はウツシコオ!!  第325話:天之日矛はウツシコオ

第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口  第327話:于道朱君の衝撃~新羅

第328話:沙至比跪(サチヒコ)  第329話:アメノヒボコはウツシコオ

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第336話:大屋彦~根の国は和歌山  第337話:阿多賀田須命~宗像氏

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