弓削部虚空

更新日：2024年12月16日

第５３３話　＃弓削部　＃虚空　＃邪馬台国　＃弓削部虚空　＃吉備下道前津屋

吉備：弓削部虚空（きびのゆげべのおおぞら）は、日本古代の5世紀後半の官吏・豪族。

河内を本拠とした弓削氏は物部氏の本拠と地理的に近く、職掌からも近い関係にあったと考えられています。

弓削部とは、弓作りの品部であり、吉備の弓削部は下道氏の支配下にあった弓作り集団が、天皇家により「部」として召し出されたものと推察されています。

日本書紀：巻第十四によると、虚空（おおぞら）は雄略天皇の官者（とねり）で、あからさまに（急に）故郷へ帰り、その地の豪族である吉備下道前津屋（きびのしもつみちのさきつや）に引き留められて、何ヶ月も都へ戻れなかった。雄略天皇は身毛君丈夫（むげのきみますらお）を遣わして、虚空を連れ出すことに成功します。虚空は前津屋の、以下の天皇に対する不敬な行為を報告しました。

「小女（幼女）と毛を抜いて羽をむしった禿げの小鶏を天皇になぞらえ、互いに大女と鈴や金の蹴爪をつけた大鶏とたたかわせ、前者が勝利すると容赦なく殺している」

この報告を聞いた天皇は物部（もののべ）の兵士30人を遣わして、前津屋とその一族70人を殺したといいます。

この弓削部虚空の事件の顛末は、学術的には、吉備一族がしばしば朝鮮半島へ派遣され、その際に課せられた軍事面・経済面での負担が、反抗の大きな原因となったと考えられています。また、前津屋に代表される中小豪族の中には、岡山市の造山古墳や総社市の作山古墳のような巨大古墳を建造する吉備大首長からの支配から離脱するため、大和政権と組んで、自立的な政治勢力を得ようとしていたのかも知れず、前津屋はこの動きを察知して、虚空の動きを阻もうとした可能性もあります。あるいは、この前津屋の事件とは、吉備社会内部の大首長対中小首長の構造を、大王側が利用して、大首長による叛乱の芽を未然に摘み取ったものととらえることもできす。

「前津屋は小女（おとめ）を天皇に見立て、大女（おおめのこ）を自分にして、競わせて互いに闘わせています。幼女が勝ったら、これを殺しています。また小さい鶏を天皇の鶏にして、毛を抜いて羽を切り、自分の方の鶏には鈴や金の距（あこえ、蹴爪）をつけて闘わせています。毛が潰れて丸い頭になった鶏が勝つとまた大刀を抜いて殺します」

幼女を殺すとはただごとではありません。いったいどういうことでしょう。

小女（幼女）は台与（豊）と考えてみると、理解可能です。

第５０１話：乙姫・弟姫・弟彦・乙彦では次のように書いています。

河俣毘売こと五十鈴依媛命は魏志倭人伝のいう台与（豊）で間違いないと思います。この五十鈴姫には、姉がいたとされています。姉は大女（エムスメ）：綏靖天皇の母で、妹が、五十鈴姫（オトムスメ：イスズ依姫）

大女はエムスメで五十鈴姫の姉です。大女は鈴や金の蹴爪をつけた大鶏で、小女（幼女）＝台与（豊）は毛を抜いて羽をむしった禿げの小鶏というわけです。

小女（幼女）＜--------------＞大女

毛を抜いて羽をむしった禿げの小鶏＜--------------＞鈴や金の蹴爪をつけた大鶏

と対比になっています。

少女＝毛を抜いて羽をむしった禿げ（裸）の小鶏は台与、そして大女＝鈴や金の蹴爪をつけた大鶏とは卑弥呼ではないでしょうか。第５３０話：忍熊王は卑弥呼・天忍穂耳尊？？

第５３１話：劔神社と忍熊王では、卑弥呼・忍熊王は武内宿祢と生まれたばかりの応神天皇＝台与を殺そうとしています。

虚空（おおぞら）は雄略天皇の官者（とねり）とされていますが、雄略天皇は台与（豊）です。～第５２２話：雄略天皇は台与（豊）！

そして虚空とは、第４６７話：虚空蔵菩薩は台与！！　第５０４話：虚空蔵菩薩と丑寅（茨木市）で書いたように台与（豊）なのです。