鉱物資源と邪馬台国14～弥都波能売神（みずはのめ）

tootake

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更新日：6 日前

第６１６話　　＃みくまり　＃みずはのめ　＃たかおかみ～みくまり姫＊下記

前号で書いた大和水銀鉱山の近くに宇太水分神社（うだ・みくまり：奈良県宇陀市菟田野古市場）があります。水分（みくまり）とは、水を各々の田んぼに水を配分する農業神とされています。

水分（みくまり）神社は本来は水の神ではなく、水銀に由来するとされるのは、地元の研究者の田中八郎氏です。「大和誕生と水銀」では、水分神社の全国的な分布をみると、異様なほどに密集しているのが奈良県で奈良県内には50社ほどあるそうです。その筆頭格が国内最大の朱産地である宇陀の水分神社なのです。

一方、第６０８話：鉱物資源と邪馬台国６～淡路島：鉄　で書いた五斗長垣内遺跡（垣内遺跡）の近くにある河上神社（洲本市五色町鮎原南谷）では、高龗神（たかおかみ）を祀っています。高龗神も水の神とされています。上垣内憲一先生は高龗神も元々は水銀の女神であったとされておられます。「謎の四世紀」ｐ56

そして水の神として知られているのが、ミズハノメ（古事記では弥都波能売神（みづはのめのかみ）、日本書紀では罔象女神（みつはのめのかみ）と表記します。神社の祭神としては水波能売命などとも表記され、淤加美神とともに、日本における代表的な水の神です。大和国（奈良県）丹生神社では、ミズハノメを祭神とする特に多く見受けられます。

丹生川上神社（奈良県吉野郡）などで淤加美神とともに祀られているほか、各地の神社で配祀神として祀られています。

貴船神社の祭神は高龗神（たかおかみ）です。私が２０年くらい住んでいた枚方市の樟葉には継体天皇が即した地とされる場所に交野天神社があり、境内には貴船神社があり、磐長姫命（いわながひめのみこと）も祀っています。磐長姫命は、木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）の姉姫とされています。～石長比売は美人だった！～貴船神社

磐長姫命＝高龗神ということです。

そして丹生都姫（ニュウツ姫）＝ミズハノメ＝高龗神（たかおかみ）＝台与ということです。磐長姫命と木花開耶姫命も台与です。

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＜蛇足の追記＞

・「みくまり姫」というミュージカルがあったので、「みくまり姫」という人物が本当にいるのだと今日の今日まで思っていました。

むかしばなし羅因伝説昭和63年新橋演舞場公演～新橋演舞場 (1988年05月) - 歌舞伎公演データベース

しかし、実際の水分姫（水分姫）という人物は、いくら調べてもいませんでした。

今回は、みくまり姫は台与というタイトルにするつもりでしたが、急遽変更しました。

みくまり姫は台与ではなく大地真央でした。

・新海監督は、「君の名は。」で登場する宮水三葉の由来は水の女神である弥都波能売神（ミヅハノメノカミ）から取ったことを語っておられます。

＜鉱物と邪馬台国シリーズ＞

鉱物と邪馬台国（１）～出雲と鉄