大神神社を探る(12)~成願稲荷神社(浄願寺)
- tootake
- 4月11日
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更新日:7 日前
第649話 #大宮売命 #丹後 #投馬国
成願稲荷神社(じょうがんいなり・じんじゃ)は大神神社の拝殿の半径200mより内側にある末社です。祭神は、保食神、宇迦御魂神(稲荷大神)、大宮売命。元は浄願寺の鎮守祠でした。
保食神、宇迦御魂神(稲荷大神)は台与であることは、すでに述べました。
豊受姫(豊受大神=台与)の受「ウケ」は食物のことで、食物・穀物を司る女神です。後に、他の食物神の大気都比売神(おほげつひめ)・保食神(うけもち)などと同様に、稲荷神(宇迦之御魂神)(うかのみたま)と習合し、同一視されるようになりました。
大宮売神は、古事記・日本書紀に記載のない神で、古語拾遺に太玉命*の久志備*に生ませる神と記載される以外は詳らかではありません。考証上では、天皇側近の内侍(女官)を神格化した神とする説が挙げられています。神祇官で祀られた天皇守護の八神のうちの一柱として、朝廷で重視された女神です。宮殿の人格化とも女官の神格化ともいわれ、延喜式の大殿祭(おおとのほがい)の祝詞においては、皇居に鎮座して親王や諸臣たちが過ちを犯すことなく心安らかに仕えられるよう見守る神であるとされており、に君臣の間を取り持ち調和を図る神とされています。
一説には丹後の地方神であった大宮売神が宮中に取り入れられたとされています。丹後地方では他にも后妃伝承が多く認められており、それらとともにヤマト王権の宮廷と丹後地方との結びつきが示唆されています。なお、大宮売神社側では大宮売神を天鈿女神*と同一視する説のあります。*天鈿女神は台与です。~hidemaru3375.com/post/天鈿売命(うずめ)は台与(豊)
大宮売神社(おおみやめじんじゃ)は、京都府京丹後市大宮町周枳(すき)にあります。式内社(名神大社)で、丹後国二宮を称しています。ちなみに丹後一宮は籠神社です。籠神社はウツシコオと関連の深い神社です。~鶴と亀がすーべった:籠神社
大宮売神社の祭神は、大宮売神・若宮売神の2柱で、宮中の奉斎神として著名な大宮売神を宮中以外で祀る唯一の式内社として知られ、宮中の大宮売神の元社になるともいわれています。社記では、崇神天皇7年に詔勅で大宮売神を祀り、崇神天皇10年に丹波道主命*が若宮売神を祀ったと伝わっています。*丹波道主命はウツシコオです。~投馬国とウツシコオ~丹波(但馬)
上記より大神神社の末社の大宮売神社の祭神は、保食神=宇迦御魂神(稲荷大神)=大宮売命=台与と考えてもよいでしょう。丹後の大宮売神社の祭神である大宮売神=若宮売神=台与です。大宮売神社では、若宮売神については詳らかでなく、豊受神と同一視する説を挙げています。豊受姫は台与です。若宮売神の若は13歳で大王に即位した台与の事です
*太玉命はウツシコオです。~興玉命も内色許男命、鉱物資源と邪馬台国(9)天太玉命:水銀朱
*久志備は、地名です。久志備(くしび)の浜とか久志(くし)の浜、阿蘇(あそ)*の海、與謝(よさ)の海」というのはかつての地名です。久志は波路(はじ)とも同じで宮津湾の一番奥・南側を広く久志の浜とか久志備の浜と呼んだとされています。~丹後の伝説43:天橋立の伝説
・與謝(よさ)は丹後国与謝郡の与謝(よそ)の地名起源は瓢箪(ひょうたん)であると海部氏勘注系図の割注に書かれています。丹波国丹波郷は私が投馬国とする地です。丹後国一宮は、籠神社 (この)神社(京都府宮津市大垣)の奥に、パワースポットとして有名な眞名井神社があります。眞名井原には豊受大神(とようけのおおかみ)をお祀りする匏宮(よさのみや)があります。天照大神は、豊受大神と共に吉佐宮(よさのみや)で4年間暮らしたとされています。
・阿蘇(あそ)は台与です。~ 阿蘇都媛は台与
・丹後~丹波・但馬は、魏志倭人伝にある投馬国です。
<浄願寺>
そして成願稲荷神社は元は浄願寺の鎮守祠であったとされているので、念のため調べてみました。奈良県葛城市(現在地名:新庄町大字寺口)〒639-2135に浄願寺がありました。山号は布施山、浄土宗。本尊阿弥陀三尊像。寺伝によると、やはり開基は行基でした。(文徳天皇の勅願による創建ともいわれてます。)
・成願稲荷神社の成願(じょうがん)は、浄願寺の浄願(じょうがん)のごろ合わせです。
このブログで、観音信仰と台与というシリーズ記事を書いたのですが、なぜか台与の関与する地にはかならずと言ってよいほど、行基が登場するのです。行基は、魏志倭人伝に登場する13歳でヤマト(邪馬台国)の大王であったことを知っていたと思われます。行基は渡来人の家系です。
浄願寺は他にもあります。調べていませんが、台与と関係の深そうな地ばかりです。
<浄願寺>
秋田県秋田市にある真宗大谷派、浄願寺 (七尾市) - 石川県七尾市にある真宗大谷派
浄願寺 (豊田市) - 愛知県豊田市志賀町、滋賀県長浜市にある真宗大谷派
大阪市旭区にある浄土真宗本願寺派、兵庫県西宮市にある浄土真宗仏光寺派
淨願寺 - 和歌山県紀の川市にある浄土真宗本願寺派、浄願寺 (高松市) - 香川県高松市にある浄土宗
大分県杵築市にある真宗大谷派、浄願寺 (阿久根市) - 鹿児島県阿久根市にある日蓮正宗
石川浄願寺 - 沖縄県うるま市、北海道札幌市豊平区、
<蛇足の追記>
私は、この丹後の大宮売神社の前を車で年数回通って、丹後にカニを食べに行きます。
大宮売神社境内一帯は考古遺跡としても知られ、これまでに弥生時代前期以降の多くの遺物が出土しています。特に古墳時代中期の祭祀遺物が多数認められることから、古代祭祀場から神社へと発展したことが確実視されています。祭神の特殊性に加えて、原始祭祀から律令祭祀への変遷を考古学的に詳らかとする点で重要視される神社です。
<大神神社シリーズ>
※これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけ!??としています。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)、卑弥呼、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>

継体天皇樟葉宮跡伝承地 – 創作の由緒が伝わる即位の跡地 – 特異点紀行
<台与シリーズ>
hidemaru3375.com/post/天鈿売命(うずめ)は台与(豊)
https://www.hidemaru3375.com/post/かぐや姫は、台与(とよ)
https://www.hidemaru3375.com/post/磐井の乱と台与
https://www.hidemaru3375.com/post/豊受姫(豊受大神)は崇神天皇
https://www.hidemaru3375.com/post/火明命は饒速日なのか??
https://www.hidemaru3375.com/post/豊鍬入姫命-日光と男体山・女峰山
hidemaru3375.com/post/台与と秦氏 敏達天皇は台与(豊)
衣通姫(そとおりひめ)は台与(豊) 雄略天皇は台与(豊)!
孝昭天皇は台与:日原は目原 飯豊王女は台与(トヨ)なのか?
金銀錯嵌珠龍文鉄鏡(2)大原足尼命はトヨ 大宜都比売(おおげつひめ)は台与
倭迹迹日百襲姫命(ヤマトトモモソ姫)はトヨ?? 神八耳命は台与(豊)
饒速日(ニギハヤヒ)は台与①~稲作 台与は饒速日②~交野市倉治
小楯姫は台与:小楯は枚方 四道将軍:日子坐王は台与!
少彦名大神(スクナヒコ)は台与! 大彦は台与!??
ウマシマジは台与! 阿蘇都媛は台与
沼河比売は小楯姫=台与 タケミカヅチは台与!!
ヤマトタケルは台与 瓊瓊杵尊:ニニギは台与
継体天皇はトヨ(台与)??! 継体天皇は台与2~大々杼郷:楯原神社
継体天皇は台与3~田井(寝屋川市) 英彦山と台与
山部赤人は台与! 八幡神は台与!!
とよ(乎止与命・台与・臺與) 台与の物語